2009年04月28日

vlo.6 視覚?質量?春クランクベイト考by塚本謙太郎

tk2.jpg
春の定番ルアーとして誰もが思い浮かべるのがサスペンドミノー等のジャークベイト。特にある程度透明度の高いレイクではその傾向が強くなると思います。しかし、状況によってはクランクベイトやスピナーベイトが効果的な事もあります。ハイシーズンになるとトップウォーター以外のハードベイトがまったく通用しないようなクリアウォーターで、何故かウィグルワートのような鈍重でバタバタしたアクションのクランクベイトが圧倒的に強くなる時が少なくありません。特に15℃〜18℃くらいの水温では、普段とはまったく違ったアプローチを試してみるのもひとつの手ではないでしょうか。きっと新たな発見があると思いますよ。
tk1.jpg
そんなクリアウォーターで使うルアーを考えた場合、とても気になるのがルアーの浮力です。近年よく言われるのが「ハイフロート、ハイピッチ」。浮力が強く、ピッチの速いバイブレーションのクランクベイトが良いクランクベイトの条件とされるものなのですが、ルアー作りを生業にする者として、これが必ずしも当てはまらないと思えるのがクリアウォーターのクランキンです。確かに、マディシャローのカバーに付いた魚を狙う時は、ハイフロートのクランクベイトが使いやすいのですが、ショアベタの狭いスポットを撃っていくにはワームよりも手返しが速く効率が良い、またソフトバイトをフッキングに持ち込みやすいという利点だけで、特別クランクベイトに強い反応を示しているとは考え難い状況でもあります。こう考えると、春のクリアウォーターのように、単純にルアーのアクションだけで魚の反応が変わる状況こそルアーの良し悪しがハッキリと出る検証向きの状況とも言えます。
tk3.jpg

クリアウォーターで釣りをしていると、質量のあるルアーの方が大型の魚が良く釣れると感じる事があります。スイムベイトやビッグベイト、高比重ワームのノーシンカーやテキサスリグ、そしてサスペンドミノー等、近年定番化してきたルアーはどれも質量があり、比重の重い物ばかりです。古い物で言えばオキチョビベイトと呼ばれる超大型ウィローリーフのスピナーベイトも、アクション時に動かす水の量は相当な物です。もしかしたら、魚はある程度エサの質量が判り、ルアーの事もそんな基準で判断しているのでは?と思うようになりました。
tk4.jpg
そんな考えからKTWではバルサ材だけでなく、バルサよりも比重の重いレッドシダー材を使ったルアーをいくつか開発する事にしました。なかでも杉戸船長の協力を得て、琵琶湖を強く意識した「漁師クランク」は、ルアーの比重と強い水流が大型魚に有効という持論が、果たして琵琶湖のビッグバスに通用するのかという挑戦でもありました。さらに「B7ディープ」では、B7の形状を継承しながらも、レッドシダー材ボディと専用ロングリップによって、2.5m〜3mレンジをキープ出来るよう設計しました。また、レッドシダーの比重はバルサに比べ高いキャスタビティとロングレンジでも明確に伝わるバイブレーション、グラスを除去する為に水面に叩きつけても壊れない頑丈さを持っていますので、ロングキャストが必要なビッグレイクやクリアウォーターの釣りにはピッタリなのではないでしょうか。

連載開始早々、少々手前味噌な話になってしまいましたが、KTWのルアー作りにおける基本概念を知って欲しくて紹介してみました。これからクランクベイトを使ってみたいと思う方や、どんなルアーを選んだらいいか判らないと思っている方に、「こういう考え方もあるんだな」と思って頂けたら幸いです。(塚本@謙太郎)
ktw.jpg


posted by hbm at 01:11| マエストロノート